結論:楽天モバイルは大容量の上限が明快で、さらにRakuten Linkの国内通話を活かすと通信費を抑えやすいです。
一方で、場所や時間帯で通信品質のムラを感じるケースもあります。そこで本記事では、デュアルSIM(主回線+副回線)で安定性とコスパの両立を図る方法を、iPhone/Androidの設定を交えながら解説します。
どんな人にデュアルSIMが向いていますか?
- 地下鉄・大型商業施設・郊外などで「ときどき通信が不安」と感じる方。
- 外出先でテザリングやリモート会議を多用する方。
- メインは低容量プラン、サブで楽天の上限を活かしてパケット保険にしたい方。
- Rakuten Linkで通話コストを下げたいが、対象外番号や品質の“逃げ道”を確保したい方。
定番の組み方(ケース別)
ケースA楽天=主回線 / 他社=副回線
月20GB超をよく使う方は、楽天を主回線のデータ用に据えると予算管理が楽です。地下や屋内の弱い地点では、副回線を手動で切り替えて凌ぎます。通話はRakuten Link中心+標準通話の併用にすると安心です。
ケースB楽天=副回線 / 他社=主回線
“安定最優先”の方は、エリアに強い本命キャリアを主回線にしつつ、楽天を副回線のデータ追加として使います。月末にデータが足りなくなっても、楽天でカバーできます。
ケースC主=オンライン専用プラン / 副=楽天
オンライン専用プラン(例:20〜30GB級)を主に、楽天を“超過保険”として組み合わせます。Linkの通話無料と合わせて、トータルの固定費を抑えやすいです。
iPhone/Androidの優先設定(基本)
iPhoneの設定
- 設定 → モバイル通信で回線を2つ登録します(eSIM/物理SIM)。
- デフォルトの音声回線に「Rakuten Link中心なら楽天」「標準通話中心なら他社」を選びます。
- モバイルデータ通信で日常使いの回線を指定します。
- モバイルデータ通信の切り替えを許可をONにすると、圏外時に自動でもう一方へ切り替わります(※用途によりON/OFFを判断)。
テザリングはインターネット共有の“許可する回線”を確認してください。上限のある回線で共有し続けないよう注意します。
Androidの設定
- ネットワークとインターネット → SIMで2回線を有効化します。
- モバイルデータの優先回線を選択します。
- 通話/SMSの既定回線を用途に合わせて指定します(Link中心か標準か)。
- 機種により自動データ切替機能があります。圏外時に自動で副回線へ切り替わるため、意図せず容量を消費しないよう挙動を理解しておきます。
APNは自動設定される端末が多いですが、通信が不安定なときはAPNの再選択/再起動で改善することがあります。
通話運用のコツ(Rakuten Link+標準通話)
- 日常の発信はRakuten Linkを使って通話料を抑えます。
- 対象外番号(例:0570など)や、品質が気になる相手には標準通話に切り替えます。
- 着信は番号表示の都合で標準通話を使うシーンがあります。双方の通話履歴を確認し、運用ルールを決めておくと安心です。
データ節約と安定のための実践テク
- アプリの自動更新はWi-Fiのみ、に設定します。
- クラウド写真/動画はモバイルデータの使用を制限し、手動同期にします。
- 会議や配信は上りの安定が重要です。窓際・屋外・電波の良い場所を選んで開始します。
- テザリングの既定回線を把握し、容量上限に近い回線での共有を避けます。
- 地下や屋内で弱いときは、4G/5Gの切り替えや機内モードON→OFFで再アタッチを試します。
よくあるトラブルと対処
圏外→自動で副回線に切り替わらない
iPhoneはモバイルデータ通信の切り替えを許可、Androidは自動データ切替の項目を確認します。無効なら手動で切り替えてください。
通話がLinkにならない/音が悪い
Linkへ再ログイン、アプリの権限(通話/連絡先/通知)を見直します。対象外番号は最初から標準通話を使います。
SMSが届かない(二段階認証)
主回線側にSMS着信を割り当てているか確認します。届かないサイトは音声通話認証や認証アプリへ切り替えると安定します。
データが思ったより減る
バックグラウンド通信・写真/クラウド同期・テザリング時間を見直します。OSのデータ使用量でアプリ別の犯人を特定しましょう。
eSIM/物理SIMの組み合わせメモ
- eSIM+物理SIMは取り回しが良く、紛失リスクも下がります。
- 機種変更時は、eSIMの再発行やプロファイル移行の手順をあらかじめ確認しておくと安心です。
- 海外では、現地eSIMを一時サブとして追加する運用が便利です。帰国後は不要プロファイルを削除します。
チェックリスト(導入前に)
- 生活圏(自宅/職場/通勤/地下)の実測を済ませましたか? → 遅い地点が“どちらの回線”で起きるかを把握します。
- iPhone/Androidの優先回線・通話/SMS割当を決めましたか?
- Rakuten Linkと標準通話の使い分けルールを決めましたか?
- テザリングの既定回線とデータ上限を把握しましたか?
- バックアップ・二段階認証の認証先は移行済みですか?
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※本記事は一般的な運用ノウハウをまとめたものです。端末やOSバージョン、キャリア仕様により画面や文言が異なる場合があります。実機の表示に従って設定してください。
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