家計直撃!コアラのマーチなど人気菓子・アイス値上げの影響と対策2025

暮らし記
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「コアラのマーチ」「板チョコレート」「爽」「クーリッシュ」――誰もが手にする定番のおやつが来月から順次値上げされるというニュースが飛び込んできました。

ロッテは2025年7月1日出荷分から菓子128品目、9月1日出荷分からアイス49品目を含む計257品目の価格を改定し、菓子は4.5%~47.2%、市販用アイスは5.3%~14.8%の引き上げとなります。

昨年12月の値上げに続く再改定で、背景には原材料・エネルギーコストの上昇や物流費・人手不足の深刻化があり、企業努力だけでは吸収しきれない状況に追い込まれています。

この記事では値上げの詳細と家計への具体的な影響を整理しつつ、すぐに実践できる節約・代替策を提案します。家計防衛だけでなく、菓子業界の今後を読み解くヒントも満載です。

値上げの概要とスケジュール

値上げ対象商品一覧

今回の改定はロッテの主力菓子・アイスをほぼ網羅しています。

菓子は「コアラのマーチ」「トッポ」「板チョコレート」をはじめ、市販・業務用を合わせ128品目。アイスは夏の定番「爽」「クーリッシュ」「雪見だいふく」など49品目に加え、自販機向け・資材関連を含め80品超が対象です。

日常的に買い物かごへ入る商品が多く、影響は広範囲に及びます。

具体的な価格改定幅を商品別に見ると、菓子は希望小売価格(税抜)で10~50円程度のアップが中心。大容量パックは1袋あたり最大70円の値上げ例も見られ、まとめ買い派ほど負担が増える構造です。

アイスは1個当たり10~30円上昇が主流で、箱入りマルチパックは1箱50円前後のアップが目立ちます。

担当者は「一部商品は内容量変更により改定率を抑えた」と説明しますが、実質的には値上げ+実質値上げ(ステルス値上げ)が混在している点にも注意が必要です。

値上げ率の詳細

菓子の改定率は4.5%~47.2%。中でも板チョコレート(50g)は税込希望小売価格が約20円(16%)上昇し、コンビニ価格では200円台突入が見込まれます。

アイスは5.3%~14.8%の範囲で引き上げられ、「爽(185ml)」は希望小売価格が約10円(7%)アップ。夏場にまとめ買いする家庭や部活帰りの学生にとっては無視できない増額です。

値上げ率が突出して高いのは、過去に据え置きが続いた小容量・低単価の駄菓子系ライン。これまで「ワンコイン感覚」で買えた製品も、今後は100円玉+小銭が必要になる場面が増えるでしょう。

なお、今回は一部業務用アイス・資材も対象となるため、飲食店のメニュー価格転嫁や学園祭・イベントの模擬店コストにも波及する可能性があります。

スケジュールと時期別影響

スケジュールは菓子=7月1日出荷分/アイス=9月1日出荷分が基本線です。店頭価格への反映タイミングは流通在庫によってズレるものの、早い店舗では8月初旬に菓子棚の価格表示が変更される見通し。

秋口からハロウィーン商戦にかけてアイスの新価格が広がるため、夏休み中に買い溜めを検討する家族も増えそうです。

値上げの波は年末のクリスマス菓子やバレンタインチョコにも影響します。原価上昇が続けば、期間限定品やアソート商品で“さらに一段”の改定が行われる可能性も否定できません。

家計管理の観点では、「値上げ前後の3か月」で支出がどれほど変化するかを把握し、早めに予算を組み直すことが重要です。

値上げの背景にあるコスト高

原材料価格の高騰

チョコレート菓子の主原料であるカカオ豆は、主要産地の西アフリカで病害や天候不順が続き、国際相場が記録的高値を更新中。

加えて砂糖・乳製品・ナッツ類も軒並み上昇し、菓子メーカーは原料の調達コストが前年比2~3割増という厳しい状況に直面しています。

アイス分野では脱脂粉乳・バターの相場高に加え、コーン資材の段階的な値上げが負担増。円安基調の長期化も輸入原料の調達コストに追い打ちをかけています。

メーカーは長期契約や先物ヘッジで価格変動リスクを抑えてきましたが、ここ数年の想定外レベルの高騰には対応し切れず、今回の改定に踏み切った格好です。

物流・人手不足のダブルパンチ

2024年4月に施行された物流の2024年問題で、トラックドライバーの時間外労働規制が強化。我々の手に届くまでの菓子・アイスも例外なく配送コストの上昇に晒されています。

さらに倉庫・工場ラインの人手不足は深刻で、賃金引き上げや採用・教育コストが増大。全国各地に冷凍・冷蔵設備を保有するアイス部門は特に電力料金も重なり、いわば“三重苦”のコスト構造です。

ロッテ広報は「企業努力には限界があり、品質維持のために価格改定を決断した」と説明。今後は共同配送やIoT物流などで効率化を図るとしています。

為替・エネルギーコストの波

2025年初頭から進む円安傾向は、原材料だけでなく包装資材や海外工場部材のコスト高要因に。加えて電力・ガス料金も夏場に一部補助金が再開されるものの、中長期的には再エネ賦課金増加で上昇基調にあります。

アイスの製造ラインは冷凍機器の電力消費が大きく、エネルギーコストの高止まりは値上げ圧力の火種となり続けるでしょう。メーカー各社は再生可能エネルギー導入や高効率冷凍システムへの投資を進めていますが、設備更新には時間と資金が不可欠です。

つまり今回の値上げは、一時的な要因ではなく構造的コスト上昇を背景にした、業界全体のトレンドと見るべきでしょう。

家計への影響と消費者心理

毎月の食費はどれだけ増える?

総務省家計調査(2人以上世帯)によると、菓子・アイスへの支出は平均月3,500円前後。今回の改定幅を単純適用すると、月約200~300円、年間2,400~3,600円の支出増になる試算です。

「たった数百円」と思いがちですが、電気代・ガス代・日用品の値上げと重なると複利的に家計を圧迫します。特に子どものおやつや部活動差し入れで菓子類をまとめ買いする家庭ほど影響が大きくなります。

まずは家計簿アプリで“お菓子項目”を可視化し、予算を設定したうえで無駄買い防止のルールを決めることが第一歩です。

夏のアイス需要への直撃

アイスの値上げが本格化する9月は、例年残暑アイス商戦と重なり店頭販売量がピークを迎える時期。猛暑が予想されれば、需要は伸びるものの価格感度も高まり、PB商品の売れ行きが急増する傾向があります。

一方で「爽」や「クーリッシュ」は氷感・飲むアイスとして独自の地位を確立しており、買い控えがどこまで進むかは未知数。メーカーはキャンペーンや限定フレーバーで付加価値を訴求し、客単価を維持しようとしています。

消費者側は「冷凍庫のストック管理」を徹底し、賞味期限が長い特性を活かしてセール時のまとめ買いを検討すると良いでしょう。

消費者行動の変化と節約トレンド

2024年以降、SNSでは#自家製おやつ#アイスアレンジといった投稿が急増。値上げを契機に手作り派業務スーパー利用へのシフトが見られます。

また、栄養バランスを重視して“おやつをプロテインバーに置き換える”流れも加速。健康意識の高まりとコスト比較が、従来のスナック購買を揺さぶっています。

メーカー視点で見ると、消費者が“選別買い”する時代に突入したことを意味し、ブランドロイヤルティ維持には価格以外の訴求軸――環境・健康・ストーリー――が不可欠です。

値上げ対策!賢い買い物術

代替商品・プライベートブランドの活用

同カテゴリで価格が安定しているのがスーパーPB菓子や地域限定メーカーのスナック。味や食感に妥協できるなら、日常的なおやつはPB中心に切り替えるだけで支出を抑えられます。

さらに業務用サイズを友人や家族とシェア購入する「シェア買い」はコスパ抜群。オンライン注文なら重い箱菓子も自宅まで届けてもらえるため、物流費高による店頭値上げの影響を回避できるケースもあります。

ただし過剰在庫による食べ過ぎには要注意。買いすぎ防止に“冷凍ストック上限”を決めるルールが有効です。

セール・クーポン・まとめ買い戦略

価格改定直前・直後は「旧価格在庫一掃セール」が狙い目。ドラッグストアやディスカウント店のチラシをチェックし、スマホ決済アプリのクーポンを併用すれば割引率は10~20%に届くことも。

ポイント増量デーにまとめ買い+即時ポイント充当を組み合わせると、実質値上げ分を相殺可能です。家計簿アプリで消費ペースを把握し、三か月単位で在庫回転を管理するとフードロスも防げます。

また、ネットスーパーの“定期便”を活用すると価格変動リスクを抑えられる場合があります。配送エリアと手数料を比較し、最もコスパの高いチャネルを選択しましょう。

冷凍・保管テクでフードロス削減

アイスは賞味期限が事実上無期限ですが、温度変化で品質が劣化しやすいのが難点。冷凍庫の扉開閉を最小限に抑え、ドアポケットに入れないことが美味しさキープの秘訣です。

チョコレート菓子は18℃以下が保存最適温度。夏場は冷蔵庫よりも野菜室やワインセラーが適温と言われ、結露によるブルーム現象を防げます。

正しい保管で無駄な“買い直し”を防ぎ、結果的に値上げ分を吸収するフードロス削減=節約効果を高めましょう。

ビジネス視点で見る菓子業界の今後

値上げ連鎖と競争環境

ロッテだけでなく、2025年は大手菓子メーカー各社が相次ぎ値上げを発表。価格競争から付加価値競争へのシフトが鮮明になっています。

メーカーはブランド価値と利益率を守るため、従来の“低価格大量販売”モデルから脱却し、プレミアム化健康志向への投資を強化。小容量・高単価商品の上市で単価改善を狙う動きが広がるでしょう。

結果として、消費者は「高くてよい物」「安さ重視」かを選別する二極化が進むと予想されます。

商品開発・小容量化の動き

値上げを嫌う消費者心理に応える形で、メーカー各社は“少量パッケージ”“食べきりサイズ”を拡充。結果的にグラム単価は上がりますが、財布への“初期インパクト”を抑える戦略です。

また、糖質オフ・高タンパク・乳酸菌配合など機能性訴求を付加した「プチ贅沢」菓子は引き続き伸長。値上げ局面でも需要が底堅いことから、ロッテも同カテゴリの投入を加速するとみられます。

アイス分野では“飲むアイス”や“マルチレイヤー構造”など食感革新が注目。値上げ後も体験価値を重視する開発が業界のキーワードとなりそうです。

サステナビリティと企業努力

投資家・消費者の環境意識が高まる中、メーカーは再生プラ包装カカオ・ミルクのサステナブル調達を推進。これら取り組みは短期的にはコストアップ要因ですが、長期ではブランド価値向上に直結します。

一方で「企業努力が足りない」「内部留保があるはず」との批判も根強く、メーカーは値上げと同時にコスト透明化価格転嫁の合理性を丁寧に説明する必要があります。

ロッテは今後、カーボンニュートラル工場の設立や地域共生プロジェクトを通じて消費者の理解を得る方針。値上げを契機に“選ばれるブランド”への再構築を図る動きから目が離せません。

まとめ

ロッテの257品目値上げは、原材料・物流・エネルギーの構造的コスト高が引き起こした必然の流れです。

今回の改定で菓子・アイスの月々の支出は数百円規模で増える見込みですが、代替商品・クーポン活用・正しい保管といった小さな工夫の積み重ねで家計へのダメージは抑えられます。

同時に業界は高付加価値化・サステナビリティ・小容量化へ舵を切り、私たち消費者は「価格」だけでなく「価値」を見極める目が求められる時代に突入しました。

おやつタイムを楽しみつつ、賢く家計を守る――その鍵は情報収集と先手の行動にあります。今回の記事が、値上げラッシュを乗り切るヒントになれば幸いです。

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