あなたは今の会社に疲れ、転職を考えているかもしれない。
疲れている根本原因は様々だろう。察するに人間関係、仕事の内容、就業条件といったところではないか。
そんな中、何と無く転職を考えているのではないか?図星だろうか?
結論から言うと、安易な転職は止めるべきだ。勢いで辞める事ほど愚かな事はない。
それだけだ。
何も転職が悪いとは思っていない。今のこのご時世、キャリアアップで転職することは珍しくないし当たり前の世の中だ。
かく言う私だって独立を含めた転職を今も考えており、計画中だ。
そう、私が言いたいのはただ一つ。
計画的に辞めること。それだけだ。
そしてここまで言うには訳がある。 それは、今年辞めた同僚の話だ。
一人は4人家族持ち。中学生・小学生の子どもまでいる。一般的な標準家庭の同僚。
もう一人は40歳を越えてもなお一人ものの独身男性の同僚だ。
二人とも次のあてなく辞めて行き、半年ほど経つが今なお苦労している。
辞めた理由は様々だが言ってみれば人間関係だ。その関係に疲れ、勢いで辞めていった。本当に愚かなことだ。
本人はもう耐え切れなくなったのだろう。その気持ちもよく分かる。何故なら二人とも本当に仲の良い同僚でいつも相談を受けていたからだ。
しかし、それを鑑みても今のこのタイミングで?という時だった。
この記事では、「勢いで辞めた現実」と「次を決めてから辞める事」がいかに重要かを書いていきたい。
実体験二人の話だから参考になるだろう。
収入が止まる。
計画的に転職する。次の行き先を決めて、あてを見つけてから辞表を出す。これを強く言いたい。
理由は簡単だ。
収入の問題だ。
サラリーマンの唯一のメリット、それは毎月振込まれる給与にある。
金額の大小あれど、これは本当に精神的にも大きい。
いつ会社が潰れるか分からないからサラリーマンは安心などできない。とよく言われる。
否定はしないが、それでも無職よりは安泰だ。潰れることばかりを心配しても意味がない。
そしてこの毎月振込まれる給与が止まった時、この世の中から切り離された絶望感と孤独感に襲われるのだ。この感覚は辞めると決断した時に感じるものではない。辞めて一ヶ月後、通帳を記帳しても振込の欄に何も記載されない現実を見た時だ。そしてあるのは支出の欄だけで、残額が減ってくのに震えていくだろう。 その絶望感たるや、これまで感じたことのない感覚だ。
何故そこまで言い切れるか。
それは先に挙げた同僚から聞いた実体験に基づくからだ。 この現実を想定し、強く受け止める精神力がなければ即座に辞めるべきではない。
住居の問題
二つ目の問題として今住んでいる住居の問題がある。 衣食住とはよく言ったもので人間生活の基本となる。
その住居、人によっては会社の寮だったり借り上げ社宅だったりするだろう。 当然、名義は会社名義となっており、あなたでは無い。
これはどういうことか?
そう、辞めた瞬間に会社から退去を求められるのだ。
マンションなら個人で契約し直せば大丈夫。そんな安易なことではない。そういう状況での再契約契約は揉める事が多いのだ。
何故か?
なぜなら、信用がないからだ。 個人では本当に滞りなく家賃が支払われるか?しかも無職になってからの契約だ。オーナー側も取りっぱぐれを恐れ、即座にオッケーを出さないだろう。
会社に勤めてるという信用があるからこそ、何事もなかったかのように契約できているのだ。その事を忘れてはならない。
家族、子ども
もしかしたらこれが一番の問題かもしれない。それはあなたの家族、そして子どもの事だ。
本人も勿論辛いが周りの家族が精神的に追い込まれてしまう。 子供には次決まるまで隠し通すにしても、無理がある。意外と子供の方がそういう事は敏感に感じ取るものなのだ。
本人だけが良ければそれで良いのではない。家族にも耐えられる環境が必要なのだ。
精神的に
上記のようにいくつか問題点を挙げたが、全てに共通すること。 そう、精神的に参ってしまうことだ。
辞める前は気分が高揚していて周りが見えていない。
しかし、現実としてそうなった時、初めて自分の置かれた立場を知りおののくのだ。そうなってからでは遅い。
安心感を欲するあまり焦って前の会社より環境の悪いところに潜り込んでしまう。そうなっては目も当てられないのだ。 それだけには注意して欲しい。
そうなってしまっては何のために会社を辞めたのか?意味がなくなってしまう。
繰り返しになるが何も転職が悪いとは思わない。ただ一点、計画的に辞める。それだけなのだ。
最終的には何とかなる。それが人生だし、そういう考え方は大好きだ。事実これまで私がそうであった。
でも、何とかなる=無計画ではない。
流される人生ではダメなのだ。
はたから見て流されるように見えて実は地に足は着いている。そういう人生でなければダメだ。
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