「JALマイルをしっかり貯めたい」と思ったとき、いちばん気になるのがどのJALカードを選べば良いのかというポイントではないでしょうか。普通カード・CLUB-A・ゴールドと種類も多く、年会費もバラバラなので、なんとなく選んでしまうと「もっと相性の良いカードがあったのに…」ということも起こりがちです。
すでにJALマイル貯め方の全体像については、別記事のJALマイル貯め方完全ガイドで、またフライトなしでも貯めていくための3つの鉄則についてはJALマイル貯め方3つの鉄則で詳しく解説しました。今回はその中でも特に重要な「JALカード」にフォーカスし、どのカードをどう使うといちばん効率良くマイルが貯まるかを整理していきます。
この記事を読み終えるころには、「自分の生活スタイルならこのJALカードが合いそう」「こういう使い方をすれば年間3万マイルも現実的だ」とイメージできるようになるはずです。すでにJALカードを持っている方も、これから作ろうという方も、ぜひJALマイル貯め方とJALカード選びを一緒に見直してみましょう。
JALマイル貯め方とJALカードの関係
JALカードはJALマイル貯め方の「心臓部」
JALマイルを本格的に貯めていくうえで、JALカードはほぼ必須レベルの存在です。なぜなら、フライトで貯まるマイルに加えて、日常の買い物や固定費の支払いでショッピングマイルが貯まるからです。現金払いのままではゼロのところを、JALカード払いに変えるだけで、毎月・毎年コンスタントにマイルが積み上がっていきます。
特に、会社員や子育て世代など「毎月の支出がある程度決まっている人」は、支払いをJALカードに寄せるだけで年間1万〜2万マイルが見えてきます。詳しい数字はJALマイル貯め方完全ガイドでも解説しましたが、JALカードがあるかないかで、数年後のマイル残高はまったく違う景色になります。
もちろん、「カードを作っただけ」でマイルが増えるわけではありません。どのカードを選び、どこまで支払いを集約し、どのようなオプションを付けるか。ここを丁寧に設計することで、同じ支出でもマイルの伸び方が何倍も変わるのがJALカードの面白いところです。
全体戦略は他の記事で押さえてから細部を決める
JALカード選びを始める前に、まずは自分のJALマイル戦略の全体像を押さえておくのがおすすめです。どこへ行きたいのか、年間どれくらいのマイルを目指すのか、フライトは多いのか少ないのか――こうした前提によって、最適なカードやオプションは変わってきます。
全体像については、まずJALマイル貯め方完全ガイドで「どこでマイルが貯まるのか」「何マイルでどこへ行けるのか」を確認し、そのうえでJALマイル貯め方3つの鉄則で「支出の集約」「ポイントの集約」「キャンペーン活用」という土台を作ると、カードの位置づけがクリアになります。
この2つの記事で全体戦略が見えたら、「じゃあ自分の場合、どのJALカードがいちばん相性が良いのか？」という順番で考えると、迷いが減ります。カード選びはあくまで全体戦略の中のひとつのピース。その視点を持っていると、年会費や特典の比較もずっとやりやすくなります。
年間3万マイルを目標にしたときのカードの役割
この記事では、ひとつの目安として年間3万マイルを目指すケースを想定しています。これは、国内線特典航空券なら複数回、海外旅行でもかなり現実的なラインが見えてくる数字です。
年間3万マイルのうち、フライトが少ない「陸マイラー寄り」の人でも、JALカードのショッピングマイルとボーナスマイルを活用すれば、まとまった部分をカバーできます。固定費や日々の支払いで1万〜1万5千マイル、ポイントサイトやキャンペーンでプラス5千〜1万マイル、たまのフライトでさらに上乗せ――と考えると、カードの果たす役割がイメージしやすいはずです。
つまり、JALカードは「マイルを貯める入口」であり「スピードを上げるブースター」でもあります。ここから先は、カードの種類ごとの特徴を見ながら、あなたの生活にフィットする組み合わせを探していきましょう。
JALカードの種類と選び方のポイント
普通カード・CLUB-A・ゴールドの違いをざっくり整理
JALカードには、大きく分けて普通カード・CLUB-Aカード・CLUB-Aゴールドカードなどのランクがあります。ランクが上がるほど年会費も高くなりますが、そのぶんフライト時のボーナスマイルや付帯サービスも充実していきます。
ざっくり言うと、普通カードは「年会費を抑えつつ基本的なマイル機能が欲しい人向け」、CLUB-Aカードは「フライトもそこそこ乗るし、マイルも本気で貯めたい人向け」、ゴールドカードは「出張が多い・決済額が大きい・サービス面も重視したい人向け」といったイメージです。
大切なのは、「とりあえず一番高いカードを選ぶ」のではなく、自分がどれくらい飛行機に乗るのか、年間どのくらいカード決済をするのかを冷静に考えたうえで選ぶことです。年会費に見合うだけのマイルやサービスを受け取れるかどうかが、カードの“元を取る”ための鍵になります。
フライトが少ない人に向くカード・多い人に向くカード
フライトの頻度によっても、最適なカードは変わります。たとえば、飛行機には年1〜2回程度しか乗らない陸マイラー寄りの人であれば、フライトボーナスよりもショッピングマイルの取りやすさを重視したカードの方が相性が良いケースが多いです。
一方、仕事で年10回以上フライトするような出張族であれば、CLUB-Aやゴールドカードの搭乗ボーナスや、空港でのサービスなどが効いてきます。フライト1回ごとのボーナスマイルは小さく見えても、年間トータルで見るとかなり大きな差になることも珍しくありません。
まずは「自分のフライト頻度」をざっくり見積もり、陸マイラー寄りなのか、出張族寄りなのかを判断してみてください。そのうえで、「今の自分にはこのランク」「将来フライトが増えたらランクアップを検討」といったステップを考えると、無理なくカードのグレードを決めやすくなります。
年会費と得られるマイル・サービスのバランスを考える
カード選びで忘れてはいけないのが、年会費とリターンのバランスです。高いカードほどマイルが多く貯まり、サービスも手厚くなりますが、年会費を差し引いたとき「本当に得かどうか」は人によって違います。
たとえば、「年間のフライトとカード利用を合わせて、ボーナスマイルやショッピングマイルが◯マイル増える」とわかれば、その◯マイルを金額に換算して、年会費と比較してみるとイメージしやすくなります。JALマイル貯め方完全ガイドでも触れたように、1マイルあたりの価値は使い方によって変わりますが、ざっくりとした感覚を持っておくと判断がぶれにくくなります。
「今すぐ元を取れそうにないけれど、数年後には出張が増えそう」などのライフプランも含めて考えると、今どのカードを選び、いつ見直すかの方針も立てやすくなります。
ショッピングマイルを最大化する設定と使い方
固定費と日常の支払いをJALカードに集約する
JALカードの最大の武器は、やはりショッピングマイルです。JALマイル貯め方3つの鉄則でも解説したように、スマホ代・光熱費・インターネット・保険料・サブスクなどの固定費をJALカード払いにまとめることで、何もしなくても毎月マイルが自動的に貯まっていきます。
さらに、食費や日用品、交通費、外食などの変動費もできる限りJALカードで支払えば、年間のカード決済額は自然と大きくなります。ショッピングマイル付与率が1％前後だとしても、年間100万円決済なら約1万マイル、200万円なら約2万マイルと、着実に積み上がります。
ポイントは、「クレジットカードをたくさん持つ」のではなく、JALカードに決済を集中させることです。支出を一極集中させることで、マイルの貯まり方もわかりやすくなり、家計管理もしやすくなります。
特約店・オンラインモールを経由してマイルを上乗せ
JALカードには、通常より多くのマイルが貯まる特約店が存在します。対象のスーパーやガソリンスタンド、レストランなどでJALカードを使うと、ショッピングマイルが2倍相当になるケースもあり、日常の支出でも「どこで買うか」を意識するだけでマイルの伸びが変わります。
また、ネット通販を利用する際は、JALマイレージモールなどを経由すると、カード利用とは別枠でマイルがもらえることがあります。普段から使っている通販サイトが対象なら、「JALのサイトを一度経由してから買う」だけでマイルが増えていくので、手間のわりにリターンの大きいテクニックです。
特約店やオンラインモールの情報は変わることもあるので、定期的に公式サイトをチェックし、自分の生活圏にある“マイルが多く貯まる場所”を把握しておくと、JALカードのショッピングマイルを最大限に活かせます。
ショッピングマイル系オプションの要・不要を見極める
JALカードには、ショッピングマイルを強化するためのオプションサービスが用意されていることがあります。例えば、年会費を追加で支払うことで「通常200円＝1マイルのところを100円＝1マイルにできる」ようなサービスです。
一見するととてもお得に見えますが、重要なのは、自分の年間決済額で元が取れるかどうかを冷静に計算することです。年間にどれくらいカードを使うかによって、オプションで増えるマイルの量は変わります。オプション利用料をマイルに換算し、プラスになるかマイナスになるかをざっくりイメージしてみましょう。
決済額が多い人には強力な味方になりますが、そこまで使わない人にとっては逆に負担になることもあります。「みんなが使っているから」ではなく、「自分の使い方に合っているか」を軸に、オプションの要・不要を判断することが大切です。
フライトで差がつくボーナスマイルとオプション
搭乗ボーナスマイルで出張族・旅行好きに差がつく
JALカードのもうひとつの魅力が、フライト時の搭乗ボーナスマイルです。カードのランクによって、フライトで貯まる通常マイルとは別に、追加でボーナスマイルがもらえます。出張や旅行でJALに乗る機会が多い人ほど、このボーナスの恩恵は大きくなります。
たとえば、同じ路線に同じ回数乗っても、カードのランクによって年間トータルのマイル獲得数はかなり変わります。年間フライト回数×1回あたりのボーナスマイルをざっくり計算してみると、「このランクにする価値があるかどうか」のイメージがつかみやすいはずです。
フライトの頻度が少ない人はショッピング重視、多い人はボーナスマイル重視と、自分のフライトスタイルに合わせてカードの役割を決めると、JALマイル貯め方全体が無理のない形でまとまっていきます。
ツアープレミアムなどのオプションは“乗る人”向け
JALカードには、ツアープレミアムなど、フライトマイルを増やすための有料オプションも用意されています。対象運賃で搭乗した際、実際のマイル積算率を100％相当に引き上げるようなサービスで、頻繁にJAL便を利用する人にとっては強力なブーストになります。
ただし、これもやみくもに付ければ良いわけではなく、「自分が年間どれくらいの回数・距離をJALで飛ぶのか」を踏まえて決める必要があります。年に数回しか乗らない場合は元が取りにくく、逆に毎月のように飛行機に乗る人にとってはメリットが大きくなります。
JALマイル貯め方を設計するときは、「ショッピングでコツコツ、フライトでドカン」のバランスが重要です。ツアープレミアムなどのオプションも、フライト側の“ドカン要素”として、無理のない範囲で組み合わせていきましょう。
国際線・ワンワールド便でのマイル加算も忘れずに
JALカードを持っていると、JAL便だけでなく、ワンワールド加盟航空会社のフライトでもJALマイルを貯められるケースがあります。海外旅行や仕事で、ブリティッシュ・エアウェイズやカンタス航空など他社便を利用する場合も、JMB番号を登録しておけばしっかりマイルが加算されます。
ここで大事なのは、「JAL以外だから関係ない」と思わず、必ずJMB番号を登録しておくことです。後から事後登録できる場合もありますが、チェックイン時に登録しておく方がスムーズです。
国際線は1回のフライトで貯まるマイル数も大きくなりがちです。JALカードを持っているからこそ、こうしたフライトでもマイルを取りこぼさないようにしておきたいところです。
家族カードと追加サービスでさらに伸ばす
家族カードで世帯の支出を丸ごとマイル化する
家族で暮らしているなら、家族カードはJALマイル貯め方の強力な武器になります。メインカード1枚だけではカバーしきれない支出も、パートナーや家族の家計を家族カードにまとめることで、世帯全体の支出がそのままマイルに変わる仕組みを作れます。
たとえば、夫婦それぞれ月5万円ずつカードを使っていれば、合計月10万円、年間120万円の決済です。そこに子どもの教育費や習い事、ガソリン代なども加われば、年間決済額はさらに増え、ショッピングマイルだけで1万〜2万マイルを目指せるケースも珍しくありません。
ポイントは、「誰が払っているお金か」ではなく、「どのカードで払っているか」を意識することです。家族の協力を得ながら、“家全体でJALマイルを貯める”意識を共有できると、年間3万マイルがグッと現実的な目標になってきます。
家族プログラムやファミリーマイルもチェックしておく
JALには、家族でマイルを合算したり、特典航空券を取りやすくしたりするための家族向けサービスも用意されています。詳細は公式サイトで確認する必要がありますが、家族間でマイルを共有できる仕組みをうまく使うことで、バラバラに貯まっていたマイルを一つに集約できます。
特に、子どもがいる家庭では、「親が貯めたマイルで家族旅行に行く」だけでなく、「子ども名義のマイルも含めて合算して特典航空券にする」といった使い方も検討できます。家族全員のマイルをどう設計するかを考えることで、JALマイル貯め方の幅はさらに広がります。
まずは、自分と家族のJMB加入状況を確認し、どのような形でマイルを共有できるかを整理してみると良いでしょう。
カード以外の「ちょい足しサービス」でマイルをキープ
マイルには有効期限があるため、貯めっぱなしで失効してしまうのが一番もったいないパターンです。そこで役立つのが、JALカード以外のちょい足しサービスです。
たとえば、JALが提供しているさまざまな会員サービスやパートナーサービスを利用すると、少額ながらマイルがもらえることがあります。こうした「ちょこっとマイル」を定期的に発生させることで、有効期限の延長やマイル残高のキープに役立つケースもあります。
もちろん、無理にサービスを増やす必要はありませんが、「自分がすでに利用しているサービスでマイルが貯まらないか」をチェックしておくと、JALカード以外の部分でもマイル生活を底上げできます。
まとめ｜自分の生活に合うJALカードを軸にマイル設計を
JALマイル貯め方を加速させるうえで、JALカードは欠かせない存在です。ただし、「とにかく一番上のランクを選べば良い」というものではなく、自分のフライト頻度・年間決済額・家族構成などに合わせて選ぶことが大切です。
まずはJALマイル貯め方完全ガイドで全体の仕組みを知り、次にJALマイル貯め方3つの鉄則で「支出の集約」「ポイントの集約」「キャンペーン活用」という土台を整える。そのうえで今回の記事を参考に、普通カード・CLUB-A・ゴールドなどの中から、「今の自分にとってベストな一枚」を選んでみてください。
JALカード選びはゴールではなく、スタートラインです。カードを決めたら、固定費や日々の支払いを少しずつ移し替え、特約店やオンラインモール、フライトやキャンペーンも組み合わせながら、年間3万マイルを目指す自分だけのマイル設計を作っていきましょう。小さな一歩の積み重ねが、数年後の「マイルで行く旅」につながっていきます。
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