「e-Taxでログインできない」「マイナンバーカードが読み取れない」「暗証番号エラーが出て先へ進めない」……。
初めてe-Taxで確定申告をしようとしたとき、こんなトラブルにぶつかって、心が折れそうになっていませんか。
とくにe-Tax初心者の方は、「自分が何でつまづいているのか」さえ分からないまま、深夜に一人で画面とにらめっこしてしまいがちです。
でも、e-Taxのログイン・認証トラブルは、パターンさえ分かれば落ち着いて一つずつ潰していくことができます。
この記事では、「e-Tax初心者トラブル対処」という視点から、
・よくあるログインエラーのパターン
・マイナンバーカードや暗証番号の見直しポイント
・スマホ・ICカードリーダー・ブラウザ側の設定
・どうしてもダメなときの最終手段と相談先
を、やさしく順番に解説していきます。
今まさにエラー画面を前に固まっている方も、この記事を読みながら一つずつチェックしていけば、「どこを直せばいいのか」がはっきりし、ムダな時間と不安を減らすことができます。
焦らず、コーヒーでも飲みながら、一緒に原因を探していきましょう。
e-Taxでログインできないときにまず知っておきたいこと
e-Tax初心者がよく経験するログインエラーの種類
e-Taxでログインできないとき、初心者の方がつまずきやすいエラーには、いくつかの定番パターンがあります。
自分の状況がどれに近いかを知るだけでも、対処の方向性が見えやすくなります。
代表的なパターンは、次のようなものです。
- マイナンバーカードの暗証番号が違うと言われてしまう
- カードの読み取りに失敗しました、というエラーが出る
- ログイン画面から先に進まない・真っ白な画面になる
- 「対応していないブラウザです」と表示される
これらは、
・本人認証(マイナンバーカード・暗証番号)
・読み取り機器(スマホやICカードリーダー)
・パソコンやブラウザの設定
のどこかに原因があります。
まずは「自分はどのタイプのエラーなのか」を整理しておくと、このあと紹介するトラブル対処のどこから手を付ければいいかが分かり、ムダに全てを疑って疲れ果てることを防げます。
まず確認したい「自分の申告方法」と必要な準備
e-Taxでログインしようとするとき、そもそも自分がどの方式で申告しようとしているのかを、最初に確認しておくことも大事です。
e-Taxには、ざっくり次のようなパターンがあります。
- パソコン+ICカードリーダー+マイナンバーカード
- パソコン+スマホでマイナンバーカード読み取り
- スマホだけでマイナンバーカード申告
- 利用者識別番号+ID・パスワード方式(一部条件付き)
たとえば「パソコン+ICカードリーダー」で行くつもりなのに、スマホ読み取りの説明ページを見て混乱してしまう、というケースも少なくありません。
これは、やろうとしている方式と説明ページがズレているために起こる混乱です。
まずは、
・自分はどのパターンで申告したいのか
・そのために必要なもの(カードリーダー、対応スマホ、ソフトなど)が揃っているか
を紙に書き出して整理してみてください。
ここがはっきりすると、このあとのトラブル対処も一気にやりやすくなります。
焦らないためのトラブル対処の基本ステップ
e-Taxでエラーが出ると、「設定をいじりまくって余計に分からなくなる」という典型パターンにハマりがちです。
それを避けるために、トラブル対処の基本ステップを決めておきましょう。
おすすめの流れは次の通りです。
- エラーの文言をスクリーンショットして控える
- マイナンバーカード・暗証番号など本人側の問題を確認する
- スマホ・カードリーダーなど機器の問題を確認する
- ブラウザ・OSなどパソコン側の設定を見直す
いきなり全部を疑うのではなく、「本人情報 → 機器 → パソコン」という順番で切り分けると、原因がどこにありそうかが見えやすくなります。
順番を決めて一つずつ試すことで、精神的にも落ち着いて対処でき、e-Tax初心者でもトラブル対処がグッと楽になります。
マイナンバーカードと暗証番号まわりのトラブル対処
暗証番号を間違えたときのリセット・再発行の流れ
e-Taxログインでよくあるのが、「暗証番号が違います」というエラーです。
とくに、マイナンバーカードを作ったのが数年前で、番号を紙にメモしたまま忘れてしまったケースが多く見られます。
暗証番号は、一定回数間違えるとロックがかかり、正しい番号でも受け付けてもらえなくなります。
この状態になったら、自宅では解除できません。
ロック解除・再設定の大まかな流れは次の通りです。
- お住まいの市区町村の役所窓口へ行く
- マイナンバーカード本体と本人確認書類を持参する
- 暗証番号の初期化・再設定の手続きを依頼する
「家で何とかしよう」と何度もチャレンジすると、ますますロックが強固になるだけです。
暗証番号に自信がないときは、むやみに入力を繰り返さず、早めに役所でリセットしてスッキリさせる方が安全で確実です。
マイナンバーカードの有効期限・電子証明書の確認方法
マイナンバーカードには、カード本体の有効期限と、電子証明書の有効期限があります。
とくに電子証明書は、カードより先に期限が来ていることも多く、これが切れているとe-Taxでのログイン認証が通りません。
有効期限を確認する方法としては、
- カード交付時にもらった券面事項入力補助用紙を見る
- 自治体窓口の端末で有効期限を確認してもらう
- 専用アプリで電子証明書の情報を読み取る
などがあります。
もし電子証明書の期限が切れていた場合は、役所窓口で更新手続きが必要です。
「カードはあるのにログインできない」というとき、マイナンバーカード本体だけでなく、電子証明書の有効期限切れも疑ってみると、解決の糸口が見つかることがあります。
利用者識別番号・IDパスワード方式での代替ログイン
マイナンバーカード・暗証番号のリセットには時間がかかることもあります。
「今すぐ申告しないと期限に間に合わない」という場合は、利用者識別番号とID・パスワード方式という選択肢もあります。
これは、税務署の窓口で本人確認を行ったうえで、e-Tax用のIDとパスワードを発行してもらい、マイナンバーカードを使わずにログインする方法です。
ただし、最近はマイナンバーカード方式への移行が進んでおり、使える場面や条件が変わる可能性もあります。
期限が迫っているときは、
- 最寄りの税務署に電話で相談する
- ID・パスワード方式が利用できるか確認する
といったステップを踏むのが安心です。
「マイナンバーカードがダメなら終わり」ではなく、代替手段もあると知っておくだけで、気持ちが少し楽になります。
スマホ・ICカードリーダーの読み取りエラー対処
スマホでマイナンバーカードを読み取れないときのチェック
最近は、スマホでマイナンバーカードを読み取ってe-Taxを使う人も増えています。
その一方で、「読み取り中のまま進まない」「エラーになる」という相談も非常に多いです。
まずチェックしたいポイントは次の通りです。
- スマホ自体がマイナンバーカード読み取りに対応しているか
- NFC(おサイフケータイなど)の設定がオンになっているか
- カードを当てる位置がズレていないか
- カバーや金属プレートで電波が遮られていないか
特に多いのが、「台に置いたままなんとなく当てている」パターンです。
スマホの背面中央やカメラ付近など、読み取りアンテナの位置を説明書やメーカーサイトで確認し、
カードのICチップ部分としっかり重ねて、数十秒じっと動かさず待ってみてください。
ちょっとした位置の違いや手の揺れだけでエラーになることもあるので、落ち着いてじっくり当てることが大切です。
ICカードリーダー利用時の接続・ドライバの見直し方
パソコンでICカードリーダーを使っている場合、接続やドライバの不具合が原因で、マイナンバーカードを認識できないことがあります。
見直したいポイントとしては、
- USBケーブルがしっかり奥まで刺さっているか
- 別のUSBポートに挿したら動くかどうか
- メーカーのサイトから最新ドライバをインストールしているか
- 古いドライバと二重インストールになっていないか
などがあります。
また、ICカードリーダーのなかには、マイナンバーカードの公的個人認証に対応していない機種もあります。
購入時の箱や説明書に「公的個人認証対応」「JPKI対応」などの表記があるかを確認してみましょう。
もし長年使っている古いリーダーであれば、この機会にマイナンバーカード対応の新しい機種に買い替えるのも一つの手です。
自宅のWi-Fiや通信環境がログインに与える影響
「カードも暗証番号も合っているはずなのに、途中で固まる」「読み取り後に先へ進まない」というとき、意外と盲点になるのが通信環境です。
特に、
- 夜の時間帯でWi-Fiが混み合っている
- 家族が動画配信サービスを見ている
- マンションの共用回線で速度が落ちている
といった状況では、データの送信・受信に時間がかかり、結果的に「応答がない」「読み込み中のまま」と見えてしまうことがあります。
このようなときは、
- 時間帯を変えてアクセスしてみる
- スマホなら一時的に4G/5G回線を使ってみる
- ルーターの電源を入れ直してみる
など、通信環境も合わせて見直してみてください。
「e-Taxが悪いのか、自分の回線が悪いのか」を切り分けるだけでも、イライラの原因を減らすことができます。
パソコン・ブラウザ設定が原因のログインエラー対処
対応ブラウザ・OSを確認して相性トラブルを防ぐ
e-Taxは、対応しているブラウザやOSが決まっているため、これに合わない環境でアクセスすると、ログイン画面がうまく動作しないことがあります。
例えば、
- かなり古いバージョンのブラウザを使っている
- ベータ版や独自ブラウザでアクセスしている
- スマホの古いOSを使い続けている
といった場合です。
まずは、普段使っているブラウザ(Chrome、Edge、Safariなど)のバージョンを最新にアップデートしてみましょう。
どうしても動かないときは、推奨環境として紹介されているブラウザに切り替えるだけで解決することも少なくありません。
「いつもこのブラウザだから」とこだわりすぎず、e-Tax用に環境を一つ決めておくと毎年の確定申告がスムーズになります。
ポップアップブロック・セキュリティソフトの設定見直し
e-Taxの画面は、ログインや確認画面などで別ウインドウ(ポップアップ)を開くことがあります。
ところが、ブラウザのポップアップブロック機能やセキュリティソフトの設定が厳しすぎると、これが自動的に閉じられてしまい、画面が進まなくなってしまうのです。
気をつけたいポイントは、
- アドレスバー付近に「ポップアップをブロックしました」という表示が出ていないか
- ウイルス対策ソフトが怪しい通信として遮断していないか
- 広告ブロック系の拡張機能が誤検知していないか
といったところです。
e-Taxの利用中だけ、
・対象サイトを例外設定にする
・一時的にポップアップブロックを解除する
といった対応をすると、スムーズに画面が進むようになることがあります。
終わったら、忘れずに元の設定に戻すこともお忘れなく。
PDFや印刷画面が開かないときのブラウザ対処
ログイン後の話になりますが、申告書の確認や控えの印刷画面がどうしても開かない、というのもe-Tax初心者トラブルの定番です。
原因は、PDFビューアやブラウザの設定にあることが多いです。
チェックしたいポイントは次の通りです。
- ブラウザ内蔵のPDFビューア機能がオフになっていないか
- 外部のPDFソフトが関連付けを奪っている状態になっていないか
- ダウンロードフォルダにPDFが保存されていて見落としていないか
また、スマホの場合は、PDFが自動的に「ファイル」アプリやクラウドストレージに保存されていることもあります。
「画面に出てこない=保存されていない」ではないので、保存先のフォルダもあわせて確認してみてください。
ログインそのものはできているのに、「控えが見つからない・印刷できない」ことで不安を感じる方も多いので、ブラウザとPDFの関係も一度整理しておくと安心です。
それでもログインできないときの最終手段と相談先
期限が迫っているときの「紙で申告」や窓口利用の考え方
どれだけ頑張っても、どうしてもe-Taxにログインできないこともあります。
そんなときに大事なのは、「申告期限を守ること」です。
e-Taxでの申告が難しければ、
- 紙の申告書を作成して税務署へ郵送・持参する
- 税務署の窓口で職員に相談しながら申告する
といった方法も選べます。
「どうしてもオンラインでやらなきゃ」と思い込みすぎて期限を過ぎてしまうと、延滞税などのリスクも出てきます。
e-Taxはあくまで便利な手段の一つ。
最優先は「期限内に申告を終えること」だと割り切ることも、初心者にとっては大切な考え方です。
e-Taxヘルプデスク・税務署に相談するときのポイント
自分だけで解決できないと感じたら、早めにプロに相談することも検討しましょう。
代表的な相談先は、e-Taxのヘルプデスクや、最寄りの税務署です。
相談をスムーズに進めるために、事前に準備しておくとよい情報は、
- エラー画面のスクリーンショットや文言
- 使用している端末(PC/スマホ)やOS、ブラウザの情報
- マイナンバーカードの状況(暗証番号ロックの有無など)
などです。
「なんとなく繋がらないんです」と伝えるより、「この画面で、このエラーが出ています」と具体的に伝えた方が、原因特定が早くなります。
焦っているときこそ、情報を整理してから電話や窓口に行くと、時間も心も少しラクになります。
次回からトラブルを減らすための準備とチェックリスト
一度e-Taxで苦労した方こそ、次の年こそはスムーズに申告したいと思うはずです。
そのために、トラブルを減らすための準備を「申告が終わった直後」にしておくのがおすすめです。
例えば、
- マイナンバーカードの暗証番号メモを安全な場所に保管する
- 使った端末・ブラウザ・カードリーダーなどをメモしておく
- うまく行った手順を、簡単なチェックリストにしておく
といったことです。
来年の自分に向けた「e-Taxログインチェックリスト」を作っておくだけで、次回のハードルはぐっと下がります。
e-Tax初心者トラブル対処は、一度経験して終わりではなく、経験を次の年に活かしていくことが何よりの節約になります。
まとめ:e-Tax初心者トラブルは「切り分け」と「相談」で乗り越えられる
e-Taxでログインできないトラブルは、ほとんどが
・マイナンバーカード・暗証番号の問題
・スマホやICカードリーダーの問題
・パソコンやブラウザの設定の問題
のどこかに原因があります。
いきなり全部を疑って混乱するのではなく、
「本人情報 → 機器 → パソコン」という順番で切り分けて確認していくことが、e-Tax初心者トラブル対処のコツです。
それでも解決しないときは、無理をせず、
・紙の申告や窓口申告に切り替える
・e-Taxヘルプデスクや税務署に早めに相談する
といった選択肢も、積極的に検討してみてください。
e-Taxは慣れてしまえば、とても便利な仕組みです。
今年は少し大変でも、この経験をもとに自分なりのチェックリストやメモを残しておけば、来年以降はぐっとラクになります。
この記事が、あなたの「e-Tax初心者トラブル対処の相棒」になれたらうれしいです。

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