日本ダービーは「1番人気が強い」と言われるレースですが、歴史を紐解くと人気薄の穴馬が勝利し、万馬券を演出したケースも少なくありません。
なぜ上位人気が勝てず、穴馬が激走したのか――。本記事では展開・馬場・騎手・位置取りの視点で、過去10年のレースを分析し、人気薄が勝つ3つのパターンに整理しました。
2025年ダービーで波乱を狙う際のヒントにしてください。
過去10年:人気薄で勝った主な例
年 | 馬名 | 人気 | 枠番 | 騎手 | 勝因の主因 |
---|---|---|---|---|---|
2024 | ダノンデサイル | 9番人気 | 3枠5番 | 横山典弘 | 超スロー+位置取り |
2023 | タスティエーラ | 4番人気 | 6枠12番 | D.レーン | 道悪適性+好位差し |
2019 | ロジャーバローズ | 12番人気 | 1枠1番 | 浜中俊 | ハイペース前残り |
上表のように「4~12番人気」が勝利した年は、展開の想定外や馬場の急変、「イン突き」「外差し」といった位置取りの妙が必ず絡んでいます。
パターン①:超スローで前残り&ロスなしイン
キーワード:内枠×先行×マイペース
2019年ロジャーバローズが典型例。1枠1番から楽にハナを奪い、前半1000m通過59.1秒とダービーとしては平均〜やや速いペースでしたが、2番手以下が牽制し合いたことで実質的にマイペース。内ラチ沿いを距離ロスなく回り、直線でもインを突いて押し切りました。
- 内枠=包まれるリスクよりロスの少なさを優先
- 後続人気馬が差し・追込み主体だとマークが外へ向きやすい
- スローなら上がり33秒台が出なくても粘り込み可能
パターン②:道悪でパワー型が台頭
キーワード:稍重~重×血統適性
2023年タスティエーラは稍重馬場で父サトノクラウン(重巧者)譲りのパワーを発揮。人気馬ソールオリエンスは持ち味の瞬発力が鈍り、差し届かず2着。道悪では「馬場を苦にしない血統+好位差し」が優位に立つパターンです。
- 稍重以上で上がり35秒台でもバテない持続力
- 父ハーツクライ系・サトノクラウン系・オルフェーヴル系は道悪で成績UP
- 外差し想定でも、最初のポジション取りが前めならロスなく立ち回れる
パターン③:ベテラン騎手の“神業ポジショニング”
キーワード:経験×大舞台適性
2024年のダノンデサイルは9番人気ながら、58歳の横山典弘騎手が
①スタート直後にイン2列目へ滑り込み
②向正面から前の馬の後ろで折り合い温存
③4角でスペースが空くタイミングを予測し最短距離で抜け出す――という“神業”を披露して勝利。
ベテランは大舞台での経験値と冷静な判断が武器となり、人気薄でも勝ち切るケースがあります。
- 福永祐一・武豊・横山典弘・M.デムーロらは皐月賞時より人気を落としても侮れない
- 「直線で外に出せない」と判断すれば迷わずイン突きの柔軟さ
- 若手がプレッシャーで動けない時こそ一瞬の判断が明暗を分ける
人気馬が敗れた主な理由
① 位置取りの誤算
差し・追込みの人気馬が後方ポツン→馬群を捌けず伸び負け。
② 馬場読み違い
前日夜の雨で高速馬場→稍重へ変化し、切れ味タイプが不発。
③ プレッシャー過多
1番人気騎乗の若手・中堅が“勝ちに行く意識”で早めに動き、末脚が甘くなる。
まとめ:穴馬激走の“3鍵”を押さえて波乱に備えよう
人気薄が日本ダービーを制するパターンは次の3つ。
- 内枠先行でスロー前残り
- 道悪でパワー型血統が台頭
- ベテラン騎手の妙技ポジショニング
これらの条件が複合した年ほど高配当が生まれやすい傾向です。2025年ダービーでこれらのシルエットに当てはまる馬をピックアップし、一攫千金のチャンスを掴み取りましょう!
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