審判批判で揺れる国王杯決勝―バルサ×マドリー徹底解説

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コパ・デル・レイ決勝を前に、レアル・マドリーTVの審判批判動画が物議。

主審は涙の訴え、フリック監督は“審判への敬意”を呼び掛ける―騒動の経緯・当事者の主張・試合のカギを網羅した総まとめ。

コパ・デル・レイ決勝を取り巻く三つの疑問

2025年4月26日、スペイン国王杯(コパ・デル・レイ)決勝「FCバルセロナ vs レアル・マドリード」がセビージャのラ・カルトゥーハで開催される。

しかしピッチ外では、「審判批判動画」問題が大きな火種となり、試合そのものの行方だけでなくスペインサッカー界のモラルや審判の安全性にまで注目が集まっている。

何が起こったのか?—動画公開から涙の記者会見まで

  • 4月24日:レアル・マドリーTVが決勝担当主審リカルド・デ・ブルゴス・ベンゴエチェア氏の過去判定ミスを糾弾する20分超の映像を配信。
  • 4月25日:スペイン審判協会(CTA)が「人格攻撃」と正式抗議。
  • 同25日:審判団が異例の記者会見を実施。ベンゴエチェア主審は涙ながらに「息子が学校で“泥棒の子”と呼ばれた」と胸中を吐露。VAR担当パブロ・ゴンサレス・フエルテス氏は「ストライキも辞さず」と警告。
  • 同日夜:マドリーはボイコット報道を否定しつつ協会に「改革」を要求。

なぜこれほど問題視されるのか?

スペインではクラブ公式チャンネルによる判定批評は珍しくないが、特定審判を名指しで「無能」「故意の不利益」と断定する動画は“越えてはならぬ一線”と見なされる。

今回の映像は重ねて家族への誹謗や名誉棄損に発展したため、審判団だけでなくファンやメディアからも批判が噴出した。

当事者の立場と主張

レアル・マドリード

クラブ声明では「判定への正当な検証」を主張しつつ、ラ・リーガと審判界に改革を求める姿勢を継続。

カルロ・アンチェロッティ監督は公の場で静観を装う一方、クラブは映像配信停止の意思なしと報じられている。

FCバルセロナ

ハンジ・フリック監督は前日会見で「審判はサッカーの一部。敬意と保護が必要だ」と明確に非難。若手中心のチームにとって“雑音に惑わされず集中”を合言葉に臨む構えだ。

審判団 & CTA(スペイン審判技術委員会)

主審とVAR担当は“精神的嫌がらせ”を訴え、協会はクラブへの制裁検討を示唆。試合後も同様の動画が続く場合は審判団による集団ボイコットも選択肢に上がる。

スペインサッカー連盟(RFEF)

暫定会長は「言論の自由と誹謗中傷は別」とし、再発防止ガイドラインを策定中。今回の決勝は管轄権の試金石とされる。

試合自体の見どころ

① 若きバルサの“3度目の正直”

リーガ2連勝中のバルサは、今季対マドリー戦2勝。

特にペドリ—ガビ—ラミネ・ヤマルの平均年齢20歳ミッドフィールドは「走力+即興性」で相手の重心を崩す。フリック体制初タイトルへ攻守切替のスピードがカギ。

② マドリーはヴィニシウスの一騎当千

怪我人続出ながら頼みの綱はヴィニシウス・ジュニオール。彼のドリブル突破+ベリンガムの2列目侵入は審判への心理戦—倒れた後の抗議姿勢—を含め、ファウル基準を揺さぶる可能性がある。

③ レフェリーの判定基準とVAR介入

デ・ブルゴス主審はカード基準がやや緩い傾向が統計で出ており、荒れた試合ほど「流す」タイプ。これが序盤で不満の火種になるか、秩序を保つかが最大の焦点だ。

VARのゴンサレス氏は介入回数リーガ最多。ゴール判定やハンド基準で試合を止める頻度が高く、試合リズムの断絶が起こりうる。

④ メンタル面—“審判批判”はブーメランか?

専門家は「判定に言及し続けると選手がセルフハンディキャップを抱え、『被害者意識』が集中力を削ぐ」と指摘。バルサは無言のプレッシャーを利用し、マドリーは“不公平”の心理を攻撃的エネルギーに転化できるか。

キックオフ詳細と視聴ガイド

  • 日時:2025年4月26日(土)21:00(現地)/日本時間 27日(日)04:00
  • 会場:エスタディオ・ラ・カルトゥーハ(セビージャ)
  • 放送:WOWOWプライム/DAZN(日本)
  • 主審:リカルド・デ・ブルゴス・ベンゴエチェア
  • VAR:パブロ・ゴンサレス・フエルテス

まとめ:勝負の行方を左右する“見えない笛”

この決勝は単なる銀皿争奪戦にとどまらない。

審判へのリスペクトとメディアリテラシー、そしてピッチ上のプレー純度が問われる“サッカー文化の分岐点”でもある。

笛が鳴るその瞬間、選手・監督・ファン・そして審判自身が、「勝利」と「尊重」どちらを掴み取るかに注目したい。

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