Notionを使い始めたばかりの頃は、「とりあえずページを作ってメモしてみる」というラフな運用でも違和感を覚えません。
しかし数週間たってページ数が増えてくると、どこに何を書いたのか分からなくなり、通知が大量に届く・権限を間違えて情報が消える――といった“初心者あるあるの失敗”が次々と発生します。
筆者も例外ではなく、せっかくの便利ツールをカオス状態にしてしまい、結局数日間放置してしまった苦い経験があります。
そこで本記事では、筆者が実体験で感じた「やらかしポイント」と、その後に行って劇的に改善した設定5選を共有します。
各見出しでは「失敗例→改善策→設定手順」をセットで解説するので、同じ轍を踏まずに快適なNotionライフをスタートさせましょう。
ガイドマップ欠如で迷子!ページ構造の失敗と整理術
【失敗例】トップページがメモだらけで行方不明
思いつくままにトップページへメモを追加していたため、1週間後には20以上の無題ページが縦に並ぶ状態になりました。
検索すればヒットするとはいえ、キーワードを忘れた途端に“情報の墓場”と化します。また、チーム共有時に「どのページから読めば良いの?」と質問攻めに遭い、余計な説明コストが発生しました。
【改善策】トップを“駅前広場”にする3階層ルール
トップページをリンク集のみに限定し、実データは「プロジェクト」「資料」「日次ログ」の3フォルダへ振り分けるルールを導入。
ページ深度を最大3階層に抑え、「駅前広場→大通り→店舗」という街のような導線を意識して整理しました。その結果、目的ページまでのクリック数が平均6→3に短縮され、迷子ゼロを達成。
【設定手順】リンクドロップ+サイドバー整理
- 各カテゴリページを作成し、アイコンを設定
- トップに/link to pageでリンクカードを配置
- サイドバーのドラッグで並び順を揃え、Favoriteに登録
これだけで視覚的マップが完成し、初心者でも迷わずアクセスできます。
データベース設計の落とし穴!プロパティ地獄を防ぐコツ
【失敗例】列が増殖しすぎて横スクロール祭り
最初は「タイトル」「期限」のみだったタスクリストに、「担当者」「優先度」「見積工数」「顧客名」など思いつくまま列を追加。
結果としてスマホでは横スクロールが必須となり、入力漏れも頻発。さらに不要列の削除が怖くて放置し、チーム全員が混乱しました。
【改善策】MVPプロパティ+詳細ページ切り分け
必須列を3~4個に絞り、それ以外の情報はカードを開いた内部ページに記入する方式へ移行。
表示列は「ステータス」「期限」「担当者」のみに統一し、詳細欄にはテンプレートで必要項目を挿入。これにより一覧性と入力負荷のバランスが最適化されました。
【設定手順】ビューの列非表示とテンプレ化
- テーブルビューのPropertiesで非表示列をOFF
- カードテンプレートで詳細入力フォームを作成
- スマホではListビューに切替え、横スクロール排除
列数を絞るだけで操作ストレスが大幅減となります。
権限ミスでヒヤリ!共有設定トラブルと防止策
【失敗例】社外クライアントに編集権限を渡して大混乱
資料確認用リンクを発行する際、デフォルトのCan editのまま送付してしまい、クライアントが誤ってブロックを削除。履歴から復元できたものの、相手にも気まずい思いをさせてしまいました。
【改善策】ロール別テンプレ共有+閲覧権限デフォルト
共有リンクの初期設定をCan viewに固定し、編集が必要な場合はユーザー追加で個別権限を付与するフローへ変更。さらに「社内」「社外」フォルダを分け、社外用フォルダには編集不可テンプレートのみ格納しました。
【設定手順】ワークスペース権限プリセット
- Settings→Members→Default permissionを「Can view」に
- フォルダ単位でShare設定を確認
- 社外ゲストはEmail招待で個別管理
権限をデフォルト閲覧にするだけでヒューマンエラーが激減します。
通知が鳴り止まない!アラート地獄から脱出する方法
【失敗例】すべての更新がメール+プッシュで二重通知
意気込んで「Updates」をフルONにした結果、チームメンバーのコメント・@メンション・タスク移動がすべてメールとスマホに届いてしまい、1日200件超の通知に埋もれる事態に。重要メンションを見逃す本末転倒な状況に陥りました。
【改善策】2レイヤー通知+フォロー限定
メールはMentions only、モバイルプッシュはFollowしているページのみに限定。さらに全社タスクDBはダイジェスト通知へ変更し、毎朝9時にまとめて受信。これで緊急度の高いメッセージだけ即時把握できます。
【設定手順】Notificationsチューニング
- Settings→NotificationsでEmailとMobile pushを用途別にON/OFF
- 不要ページのUnfollowを実施
- Slack連携時は/notion settingsでフィルター
通知ノイズを減らすことで集中力を維持できます。
やってよかった!初心者でも効果抜群の初期設定5選
【設定①】日本語化+タイムゾーン統一
設定→Language & region→日本語&Asia/Tokyo。UI理解とリマインダー精度が向上し、チーム間の表記ブレも解消します。
【設定②】ダークモードと余白調整
Ctrl/⌘+Shift+Lでダークモード、Settings→Appearance→Compactで余白縮小。長時間作業の目疲れとスクロール量を軽減。
【設定③】テンプレートボタンで“空白恐怖症”克服
よく使う日報・議事録をテンプレ化し、トップページに+ボタン配置。書き始めの心理的ハードルをなくし、習慣化に直結します。
まとめ
Notion初心者がつまずきやすいのは、ページ構造・データベース設計・権限・通知といった基礎設定の甘さに起因するケースがほとんどです。
本記事で紹介した失敗談と5つの防止設定を実施すれば、迷子・横スクロール・通知過多・権限事故といったトラブルを未然に防げます。
まずはトップページ整理と列の断捨離、共有リンクの閲覧固定から始め、通知チューニングと日本語化で環境を整えましょう。
設定にかかる時間は30分程度ですが、その効果は長期的な情報整理コストの削減として大きく返ってきます。
“失敗を仕組みで潰す”スタンスで、快適なNotionライフをスタートしてください。
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